Inovotion社 技術情報

Inovotion社がご提供しているサービスに用いられている技術のご紹介です。



新しい in vivo モデル

Inovotion 社は従来の動物を使用した試験と細胞を使用した試験の間に位置する、鶏胚を利用した新しい in vivo モデルを開発しました。

鶏胚に細胞を移植することで、新しい in vivo モデルが完成します。

このモデルには免疫系や血管系が存在し、未発達ではあるものの複雑な器官を保有しているため、動物モデルにより近い性質を持つモデルです。

このモデルは抗がん剤のがん細胞に対する効果や浸潤・転移に対する効果、胚発生に対する毒性を同時に評価することが可能です。

さらにノックダウン細胞等の遺伝子改変細胞を移植することで、ターゲットバリデーションに利用することも可能です。

このような有用性を示すモデルでありながら、鶏卵の生産コストが安価であることから、開発コストおよびモデルの生産コストも安価であり、薬剤評価やターゲットバリデーションにかかる費用は動物試験と比較し、非常に経済的です。

また、モデル開発や評価に必要な期間も短く、短期間で結果を得ることが可能です。

Inovotionの技術

Inovotion 社の革新的な技術では、鶏胚にがん細胞(細胞株、プライマリ細胞および患者由来組織)を移植し、がん細胞の増殖、浸潤、転移の過程を観察することが可能です。

これを利用することによって、各過程に対する化合物の効果を評価することが可能です。

同時に、胚発生に対する毒性についても評価することができます。

活用範囲

Inovotion 社の技術を利用することで、様々な種類の化合物の評価が可能です。

また、投与戦略による効果の違いやメカニズムの解明等にも活用可能です。

化合物の種類 移植細胞の種類 治療/機序のタイプ
低分子化合物 標準的な細胞株 化合物の単剤投与
ペプチド プライマリ細胞 化合物の併剤投与
抗体 遺伝子改変細胞 繰り返し投与
ADC 患者由来細胞 免疫療法
CAR-T細胞 細胞株パネル ADCC/CDC
タンパク質 放射線治療との併用
ウイルス
ポリマー医薬/DDS

Inovotion 社で開発済みのモデルは17 のがん種で40 種類以上に上ります(2018 年6 月現在)。

これに加え、毎月新しいモデルが追加されております。最新のモデルのリストに関しましては お問い合わせ ください。

マウスモデルとの同等性

マウス移植モデルを用いて、inovotion のモデルとの比較が実施されました。

下の結果では、アンドロゲンによって制御されているmiRNA-135a の減少がROCK1 およびROCK2 の発現抑制を通じてがんの浸潤を減少させることが両方のモデルで示されました。

また、低分子化合物や抗体医薬を用いたがんの増殖抑制効果の比較においても、2つのモデルで同様の結果を示しました。

がんの増殖抑制の評価

がんの増殖抑制またはがん細胞の減少に関する効果は、薬剤投与または処置後のがん組織の重量で評価します。

免疫組織化学染色やプロテオミクス解析等、追加の項目の評価も可能です。

がんの浸潤・転移の評価

がんの浸潤はlower CAM へのがん細胞の浸潤をqPCR によって評価します。

がんの転移を他の臓器内のがん細胞の存在によって評価することも可能です。

発生毒性の評価

Inovotion 社の技術を用いることで、有効性と同時に発生毒性を評価することも可能です。

胚の生存をモニター

参照化合物に対する相対的な毒性を評価します。

各部位に対する催奇形性を評価

下記22 の評価項目をチェックします。

  • Head: size, closure, eyes, ears, face and branchial arc derivatives, mobility
  • Body: size, axis deformation, ventral and dorsal closures, caudal formation, sexual area
  • Limbs: size, axis morphology, mobility
  • Skin: appendage formation, attachment, blood vessel
  • Extra-Embryonic Structures: vasculariza􀆟on, transparency, attachment, blood vessel

各臓器の組織化学的検査

ターゲットバリデーション

ターゲットのノックダウン細胞や過剰発現細胞を移植し、その影響をin vivo 環境でモニターすることで、ターゲットバリデーションを行います。

実施例

モデルの確立の必要がある場合、最初に移植条件を検討し、適切な成長を示す条件を決定します。

次いで参照化合物を用いて適切な投与量を決定します。

決定された濃度の参照化合物と、数種類の濃度の評価対象化合物を投与し、毒性および有効性を評価します。