タンパク質と種々の生体分子の相互作用

sengenics社のフォーマットを用いたタンパク質と種々の生体分子の相互作用を測定するアプリケーションのご紹介です。



タンパク質アレイはアレイ上のタンパク質が正しい構造と機能を持って初めて有用な情報を与えます。

Immunomeプラットフォームでは、アレイ上に配置されている1,600種類以上のタンパク質が全て全長タンパク質であり、正しい構造を持ち、機能的であることが確認されています。

独自の表面修飾と組み合わせることで、このアレイ上で観察される相互作用は全て「正しい」相互作用であり、他のタンパク質アレイプラットフォームで観察される非特異的な相互作用によるものではないことを確実にします。

ケーススタディ

NY-ESO-1ワクチンの相互作用(Beeton-Kempen N, et. al., 2014)

  • 試験デザイン: 試験は以下のような内容で実施されました。

    • NY-ESO-1を繰り返し接種(Day 1, 28, 56, 140および231)された黒色腫患者46人
    • 患者採用の基準:NY-ESO-1抗原の発現がIHCで確認できた固形がん患者
    • 血清はDay 0および各接種回の2週間後に採取
    • 127の血清サンプルを分析
  • 結果: がん患者において、制御性T細胞は免疫系に干渉するため、制御性T細胞を抑制するためにcyclophosphamideを少量投与することでNY-ESO-1 ISCOMATRIXワクチンに対する応答が上昇しました。投与によって自己抗体の力価も上昇し、この自己抗体は患者における薬剤への反応をモニターすることに有用であることが示されました。

神経変性疾患の研究 (Suwarnalata, G, et. al., 2016)

ウイルスの感染においては、タンパク質間の相互作用が重要な役割を果たします。タンパク質のドメイン単位は、タンパク質間の相互作用を規定する基本的な単位であり、相互作用に供されるインターフェース部位の変異は帯電量や構造を変化させることで相互作用の強さを増強することも減少させることもあります。

ウイルスの感染時には、ウイルスタンパク質と宿主タンパク質が結合パートナーをめぐって常に競合しています。

内在性のタンパク質同士の相互作用(ウイルスタンパク質-ウイルスタンパク質または宿主タンパク質-宿主タンパク質)のインターフェースは常に外来性のタンパク質からチャレンジを受けており、ウイルスタンパク質-宿主タンパク質の組み合わせの相互作用が起こりえます。

この相互作用を阻害することが抗ウイルス薬の基本的なメカニズムです(Brito and Pinney, 2017)。様々な病原菌やウイルス由来のタンパク質から構成されるタンパク質アレイが開発され、ヒト血清との試験に供されました。

このアレイを用いることで、感染に対する抗体による応答の強さ、抗体のアイソタイプの構成および抗原認識の特異性を同時に調べることが可能です。

  • 試験デザイン: タンパク質XはウイルスZの膜タンパク質であり、感染に関して重要な役割を果たすため、ワクチンの候補として有望です。タンパク質Xをベースとしたワクチンは、血清中のウイルスに対する抗体の応答を引き起こし、感染症の重篤化を防げる可能性があります。