不死化細胞作製 (SIRION Biotech社)

当社では、SIRION BIOTECH社の日本におけるパートナーとして、お客様の指定された細胞に対する不死化の受託を行っております。

同社の技術やノウハウを活用することで、形態や特性に及ぼす変化を抑えながら不死化細胞を作製することが可能です。

また、恒常的な不死化関連遺伝子の発現による不利益を避けるため、条件的不死化を行うことも可能です。

技術紹介

細胞の不死化により、スクリーニングで用いる細胞のバッチ間差異や、有限の分裂回数に起因する細胞の起こし直しなどの問題が解決可能ですが、不死化によりプライマリ細胞の特性が失われる場合が多いことも事実です。

SIRION BIOTECH社では、現在までに蓄積した技術・ノウハウとベクタープラットフォームを活用し、細胞特性への変化を最小限におさえうつつ不死化することが可能です。

これを実現するため、以下の様な技術やノウハウが利用されています。


1. 不死化戦略に関するノウハウ

蓄積した類似/関連細胞の不死化の際のデータやノウハウを活用し、不死化のためのベクターを構成するエレメント、不死化関連遺伝子の組み合わせや培養条件に関して戦略を立案します。


2. ベクタープラットフォーム

不死化に関連する遺伝子の発現/ノックダウンのためのレンチウイルスベクターを構築済みです。

また、特に組み合わせで発現/ノックダウンすることが重要な遺伝子の場合、組み合わせた状態でのベクターを構築済みです。


3. 高効率遺伝子導入

遺伝子導入のための条件最適化と独自の遺伝子導入技術・試薬の活用により、高効率での遺伝子導入を実現します。


特徴

様々な種類の細胞の不死化を実現します。

SIRION社の技術とノウハウを活かして、Primary cell本来の性質への影響を最小限に抑えた不死化細胞を作製することが可能です。

恒常的な不死化関連遺伝子の発現によってご使用の際に成長率等への影響が懸念される場合、誘導物質の添加によって不死化関連遺伝子の発現をコントロールすることができます。

また、条件的不死化をoffにすることにより不死化された細胞の分化が可能です。

GFP遺伝子の導入例

図.1 GFP遺伝子の導入例

モノクローナル化

不死化関連遺伝子を導入した細胞を限界希釈法によりモノクローナル化し、単一性を確認します。

その後継体培養と特性の解析を行います。

これにより、セルプール中から不死化している細胞を単離し、より好ましい特性を有している細胞を優先的に選択することが可能です。


サービス概要

▶ 作製したセルプールから、モノクローナル化された細胞をお届けします。

▶ クローンの数は10種類、50種類、100種類から選択していただけます。

▶ モノクローナル化された細胞は成長率や形態、長期培養時の分裂能(20世代)をチェックし、お届けします。

▶ ご要望により、上記以外の特性を解析することやより長期の分裂能のチェックをおこなうことも可能です。


条件的不死化細胞

恒常的な不死化関連遺伝子の発現・抑制が細胞の特性に変化をもたらしたり、分化誘導ができなくなるなどの影響が懸念される場合があります。

SIRION社では、SV40 largeT抗原単独または他の不死化関連遺伝子との組み合わせにより不死化が可能な場合、SV40 largeT抗原温度感受性変異体遺伝子の導入により、温度変化により不死化のon/offを実現可能な細胞の作製が可能です。

TET Systems社との提携により、Dox(Doxycycline)存在下でのみ不死化する細胞の作製も可能です。(*)


(*)TET-inducibleベクターをご利用の場合、別途TET Systems社へのライセンス料のお支払いが必要となる場合がございます。詳細はお問い合わせください。


細胞不死化の流れ

1. 組織の入手とprimary cellの分離/primary cellまたは細胞株の入手(オプション)または細胞のお預かり

2. 対象となるprimary cellまたは細胞株を用いた培養条件最適化

3. GFP発現テストと選択条件最適化

4. 不死化関連遺伝子導入ベクター構築

5. ウイルスベクターの導入

6. 抗生物質による選択とqRT-PCRによる遺伝子発現の確認

7. 不死化に最適な条件を決定し、培養

8. 細胞プールの形態および代謝活性の確認

9. 限界希釈法による細胞のモノクローナル化と単一性の確認

10. 小規模の培養と指定条件に合致する細胞の同定

11. 培養と不死化の確認、特性の解析