タグを利用したアフィニティレジンを用いることで、標準化され、再現性に優れたタンパク質精製を実現することが可能ですが、これはタンパク質と直接相互作用する分子を結合することによってのみ実現可能です。
レジンにタンパク質特異的リガンド、アゴニスト、抗体、ペプチド、タンパク質やその他の分子を配位することにより、新しい用途を生み出すことができます。
Cube
Biotech社ではカスタムでアフィニティレジンや磁気ビーズを開発・生産しております。お客様のご利用用途に応じ、結合する分子、結合の方向性、クロスリンカーやスペーサーの使用要否やその種類をお選び頂けます。
例えば、様々な長さのスペーサーやUV光によって開裂する特殊なリンカーをご提供可能です。Cube
Biotech社では用途に応じ、最適な結合戦略をアドバイスすることも可能です。
カスタムプロジェクトでは最初に試験的な合成・作製方法の開発を行い、その有用性と質を評価します。次いで最も良いパフォーマンスを示すレジンを数mL~バルク量まで必要量合成します。
利用例
タグなしタンパク質の精製:
タグの付加が構造や機能に影響を及ぼす場合、レジンから溶出する化合物等が悪影響を及ぼす場合、特異的に結合するリガンドを配位したアフィニティレジン上にターゲットとなるタンパク質を結合させることにより、これらの問題を生じないタグなしのタンパク質を精製することが可能です。
天然構造/活性なタンパク質の選択的精製
特定のリガンドではタンパク質とリガンドの結合が正しい構造を持つ、または特定の活性を保持する構造を取ったタンパク質でのみ起こることを利用し、リガンドを配位したレジン上に天然構造を取ったまたは活性なタンパク質を結合させ、選択的に精製することが可能です。
特定のコンフォメーションを取るタンパク質の精製
また、特定の機能的コンフォメーションを取っているタンパク質や、特定の多量体にのみ結合する分子をレジンに配位させることにより、他のコンフォメーションを除去することも可能です。
天然・合成およびタンパク質リガンドを用いた機能試験
天然の、あるいは合成リガンドやタンパク質、抗体等の、アフィニティレジンに結合された様々なリガンドとターゲットタンパク質を相互作用させることにより、アフィニティや他の機能的パラメータを決定することができます。
タンパク質とアゴニストの相互作用
合成アゴニストを配位したレジンはアゴニストとターゲットタンパク質の結合と結合による変化を調べるために重要な反応場と考えられます。
レジンにおけるアゴニストの密度はスペーサーによって調節できます。
さらに、アゴニストとレジンの結合に使用する官能基を選択することで、タンパク質との相互作用を最大限に可能にするためにアゴニスト分子の方向性を制御することができます。
非最適な溶離条件に起因するタンパク質の変性の防止
溶離条件はタンパク質の重要な特性に影響を与えることがあります。
化学的または光で解離するクロスリンカー分子はレジンからのタンパク質溶離の際の代替法として使用することができます。
溶離したタンパク質はリガンドに結合した状態であり、共結晶実験等のその後の使用に最適です。
カスタムプロジェクトでは、お客様の様々なご要望にもお応えするため、Cube社では最大限のサポートを行っております。ご希望に応じてexclusiveなプロジェクトとしての実施も可能です。詳細は
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