複数の評価結果を統合することの利点
T細胞アッセイで検出されたエピトープをHLA結合プロファイルと比較することにより、より信頼性の高い結果が得られます。
幅広いアレルをカバーし、高分解能でタイピングされたドナーのパネルを採用することにより、同一のHLAサブタイプに属する複数のドナーサンプルで検出されるペプチドに対し、HLA結合プロファイルでも同様の結果が得られることがあります。
これらの信頼性が高い結果を使用することで、HLA結合のカギとなる残基を同定するための確実な情報が得られ、この残基をさらなる改変のターゲットとして設定することができるようになります。
ProPresent™ やREVEAL
免疫原性試験サービスで得られた知見を利用すると、生物学的製剤やその他の治療用タンパク質においてタンパク質の変異体間や同じタンパク質の異なった剤形間で提示されるエピトープの変化を比較することができます。
さらに全長タンパクに対するDC-T 細胞やペプチドに対するT
細胞増殖アッセイにより、ProPresent™
によって同定されたエピトープの機能性を確認することも可能です。
HLA組織適合性と免疫原性
個人のワクチン、薬剤あるいはアレルゲン等の外来物質に対する免疫応答はHLA型に大きく影響を受けます。
それに加え、HLA型に関連して起こる疾病に関して多数の例があります。
しかしながら、多くの臨床試験では新規薬剤が免疫応答に影響を与えることが知られている場合であってもHLA型の問題が見過ごされがちです。
血友病治療に使用されていた組み換えVIII
factorはこの問題に関連する良い例です。
この薬剤に対する応答には、HLAアレルを共通にする患者群に関するバイアスが存在します。
このバイアスを理解するための努力が続けられており、患者群に対してより免疫原性の低い変異体を開発する努力も続けられています。
リウマチを含む自己免疫疾患ではHLA型がHLA DRB1*01:01 およびHLA
DRG1*04:01であることと強い関連があります。
リウマチの治療ターゲットの一つにCD20があり、抗CD20抗体Rituximabはリウマチ治療に使用されています。
しかしながら、この抗体医薬はDR1およびDR4拘束性T細胞エピトープを含んでおり、これに属するリウマチ患者集団は免疫原性に関しての報告例の大部分を占めます。
ProImmune社免疫原性評価システムは、薬剤が免疫原性を示すHLA型がどのように分布するか、そしてHLA型によりバイアスがかかっている疾病患者集団を考慮して、薬剤の免疫原性の与えるインパクトを再評価することもできます。
また、ProPresentアッセイを利用することにより、HLA型と提示されるエピトープ間の関連に関する情報を得ることができます。
詳しい情報はこちら
▶ サービス一覧はこちら