移植適合生体肝移植は重篤な肝疾患の最も有効な治療法の一つですが、ドナーの不足が深刻な問題となっています。このため、細胞移植等の代替療法の開発が待ち望まれています。
臨床試験レベルではヒト肝細胞の移植は肝機能の回復に有効であり、肝移植までの時間を稼ぐために十分な役割を果たすことが示されています。
しかしながら、成人肝細胞は休止期の細胞であり、培養による維持や増殖が困難であることから、前記の臨床試験で用いられている方法はドナー不足の根本的な解決法とはなり得ません。
現在肝前駆細胞(HPC)やiPS細胞、ES細胞の移植によりこの問題を解決することが期待されています。しかし、どの細胞が移植に最適であるのかは明らかになっていません。
KaLy-Cellの研究者は20年以上の急性および慢性肝疾患モデルの開発経験(Gandillet et al., 2005 Cell Transplant 14, 277-90およびVidal et al., 2008 Cell Transplant 17,507-24)や細胞治療の有効性評価(Aupetet al., 2013 Cell Transplant)の経験を持っており、複数の肝細胞移植や肝臓再生に関する研究開発プロジェクトに参画しております。
KaLy-Cellは肝臓実質への細胞の生着を目的とする治療法の開発に最適なパートナーです。
表1. 細胞療法
項目名 |
内容 |
モデル |
慢性肝疾患ヌードマウス(他のモデルも可能) |
経過 |
抗Fas抗体(Jo2)で誘導(0日目) 細胞移植(1日目) 毎週Jo2で処理28日目に動物を処理 |
エンドポイント |
生存率、血液検査、急速凍結組織の免疫染色とゲノム分析 |
対照実験 |
Jo2処理なしのヌードマウス Jo2処理ありかつ細胞移植なしのヌードマウス |
1群あたり動物数 |
N=5 |
アウトプット |
生存率 細胞生着率(細胞移植を行った場合) 肝障害および再生マーカー |