PEPperMAP™ コンフォメーションエピトープマッピングサービス
治療用抗体は立体構造認識型であることが多く、しばしばコンフォメーションエピトープに結合します。これらの抗体のエピトープマッピングを線形ペプチドを用いて実することは困難です。S-S結合やチオエーテル結合を利用して、環状に構造を拘束したペプチドを用いることによってこの問題の一部を解決することが可能です。
PEPperCHIP™ 環状ペプチドマイクロアレイはPEPperPrint社のPEPperCHIP™ プラットフォーム柔軟性を活用し、環状ペプチドをチップ上で同時並行的に合成します。
抗原由来のPEPperCHIP™ 環状ペプチドマイクロアレイを用いることでモノクローナル抗体のコンフォメーションエピトープの高分解能マッピングが可能になります。
コンフォメーションエピトープ置換スキャンを行うことで、既知のコンフォメーションエピトープに関して保存および非保存アミノ酸残基に関する詳細な解析が可能であり、モノクローナル抗体の in silico 交差反応性解析のためのデータの蓄積や、エピトープの配列からレスポンダーとノンレスポンダーを識別するためのデータ取得、バイオシミラーやバイオベターの先行品との反応性の違いの解析等、様々な応用例があります。
コンフォメーションエピトープと線形エピトープを使用したマッピング結果の比較はこちらから
コンフォメーションエピトープマッピングは標準で3種類のペプチド長(7, 10および13アミノ酸残基) を採用し、1残基オフセットしたオーバーラッピング環状ペプチドをディスカバリーフォーマット上に合成したマイクロアレイを使用します。異なるペプチド長は異なるループサイズの環状ペプチドの立体構造を含む性質を模倣します。
サンプル
血清200μLまたは精製抗体200μg
必要情報
対象となるタンパク質の配列情報(Fastaフォーマット等)
マイクロアレイ構成ペプチド
単一または複数の抗原由来のオーバーラッピングペプチド
ペプチド長
標準では7,10および13アミノ酸残基変更も可能。(最大20アミノ酸残基)
オフセット
標準では1アミノ酸残基(変更も可能)
同一ペプチドの重複数
2(変更も可能)
ペプチド環化手法
ジスルフィド結合形成またはチオエステル形成
コントロールペプチド
HA(YPYDVPDYAG)またはFLAG(DYKDDDDKAS)ペプチド
使用マイクロアレイの例
400アミノ酸残基タンパク質の場合、約3×400ペプチドから構成(各ペプチドを2重に配置するため、合計では2×3×400)
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コンフォメーションエピトープのシングル置換スキャンによるエピトープ中の保存および非保存アミノ酸の同定
変異による抗体との反応性の変化が見られない「寛容」な配列を分析することによって*in
silico*手法によるモノクローナル抗体の交差反応性解析の精度を向上することが可能になります。
また、治療抗体に対するレスポンダーとノンレスポンダーの違いを生む変異についての知見を得ることも可能になります。
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