PEPperMAP™ ペプチドバインダー開発サービス
ターゲット分子に結合するペプチドバインダーの開発において、ペプチドマイクロアレイはペプチドディスプレイ(mRNAディスプレイ、ファージディスプレイ、CISディスプレイ等)によるスクリーニングを補完するために最適の方法です。1013程度までのペプチドを含むディスプレイライブラリを用いたスクリーニングは、引き続き行われる最適化前の出発配列の同定に最適です。
しかしながら通常各々のペプチドの濃度は非常に低く、数百~数千程度得られるヒット配列の中には多くの擬陽性の配列が含まれています。このため、他の方法を使用した2次スクリーニングが通常必要となります。
この目的でしばしば用いられるELISAによる確認はスループットが低くコストがかかりますが、PEPperCHIP™
プラットフォームを用いることによって単一マイクロアレイチップ上で同時に何千ものペプチド配列について並行して2次スクリーニングを行うことができます。
得られた配列は1アミノ酸または2アミノ酸残基置換スキャンを利用してさらに最適化を行うことが可能です。
ステップ1:PEPperMAP™ イムノアッセイによるバリデーション
サンプル
精製ターゲットタンパク質 100μg(ビオチン、FLAG、His、HA タグ等付加)
マイクロアレイ構成ペプチド
ランダムペプチドまたは1次スクリーニングで得られたペプチド配列のライブラリ
コントロールペプチド
HAおよびFLAGペプチド(アレイのフレーム部位)
必要情報
ペプチド配列ライブラリ情報(Excel)
ステップ2-1:PEPperMAP™ ペプチドシングル置換スキャンによる最適化
サンプル
精製ターゲットタンパク質 100μg(ビオチン、FLAG、His、HA タグ等付加)
マイクロアレイ構成ペプチド
出発配列の各位置で1アミノ酸残基をそれ以外の19
種類の標準アミノ酸で置換(ご希望の場合、非標準アミノ酸、修飾アミノ酸および非天然アミノ酸も可能)した配列および元の配列を持つペプチドで構成されるライブラリ
コントロールペプチド
HAおよびFLAGペプチド(アレイのフレーム部位)
必要情報
ペプチド配列情報
サンプル
血清10~20μLまたは精製抗体10~20μg
必要情報
対象となるタンパク質の配列情報(Fastaフォーマット等)
ステップ2-2:PEPperMAP™ ペプチドダブル置換スキャンによる最適化
サンプル
精製ターゲットタンパク質 100μg(ビオチン、FLAG、His、HA タグ等付加)
マイクロアレイ構成ペプチド
出発配列の2か所でそれぞれのアミノ酸残基をそれ以外の19種類の標準アミノ酸で置換(ご希望の場合、非標準アミノ酸、修飾アミノ酸および非天然アミノ酸も可能)した配列および元の配列を持つペプチドから構成されるライブラリ
コントロールペプチド
HAおよびFLAGペプチド(アレイのフレーム部位)
必要情報
出発ペプチド配列情報
実施例
ファージディスプレイ法によってスクリーニングされた後の16,000種類のヒット配列がPEPperCHIP™
ディスカバリーマイクロアレイ上に3
重にプリントされ、タグ付きのターゲットタンパク質とインキュベートした後、タグ特異的な蛍光標識抗体を用いて検出されました(上)。
2次スクリーニングを通過したヒット配列は、1アミノ酸残基(シングル)置換スキャン(中)
および2アミノ酸残基(ダブル)置換スキャン(データなし)によって最適化され、強力なターゲット結合能を持つ配列が同定されました。